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バンオウとは
2022年12月16日からジャンププラス金曜日で連載開始した作品で原作は綿引智也先生、作画は春夏冬画楽先生が担当しています。
どちらの先生も連載は今回が初めてとなりますが、ストーリーも画力も中々良い感じです。
設定
ストーリーがかなり奇抜でこの作品の目玉でもあるんですが、正体を隠しながら300年以上将棋を指し続けてきた吸血鬼の月山が通っている将棋教室の改装工事費用を稼ぐために竜王を目指すという物です。
月山はネット将棋では話題の人という事でぶっちゃけ色々「ヒカルの碁」を連想させる設定で意識もしてると思います。
とはいえバンオウ独自の要素がかなりあるのでパクリとは全く思いませんけどね。
そしてこの吸血鬼という設定は将棋が強い事の理由として使われるだけではなく、日光に弱いから昼間はあまり活動できないとか短い人生を生きる人間に憧れる等ちゃんとストーリーにも活かされています。
7話では吸血鬼ハンターまで出てきて軽いバトルもやってたので、ただの将棋物とは違うんですけどメインはあくまで将棋になってます。
がっつりバトルをし始めると多分コレジャナイってなって荒れそうなんですけど多分大丈夫。
キャラ
主人公の月山は面倒見も良く将棋への熱意もあり対戦相手へのリスペクトもある非常に良い奴です。
圧勝した相手でも「短い人生の中でよくそこまで強くなった」と褒めちぎる事が多いです。
実際に月山には才能は無く人間とは桁違いの時間で強くなったので、謙遜ではなく事実として言ってるのが良い。
当たり前の事ではあるものの主人公の魅力が薄い作品って意外と多いのでその点だけでもバンオウは良い感じだと思います。
まあ良い奴すぎてちょっとエッジが足りない気はしますけど、そこは次のキャラが補ってくれてます。
もう1人の吸血鬼で月山の知り合いでもある鈴木が非常に良いキャラ。
最初は敵ポジションかと思ったんですが、月山の将棋に興味があるらしく基本憎たらしいんですけど将棋の話になると純粋に楽しんだり悔しがったりするキャラになります。
8話の時点では鈴木が1番尖ったキャラしてるので、ひたすら良い奴の月山との絡みでは程よい毒をプラスしてくれてるように思います。
そして人間離れした吸血鬼ハンターが居るんですけど、こいつも将棋を始めるフラグが立ってるのでおそらく上記の3人をメインにストーリー展開していくと思われます。
吸血鬼と吸血鬼ハンターが将棋を指すって何ともシュールですが、どういう展開に持って行くのか楽しみ。
おそらくそこでバトル展開もあると思いますけど、バトルに引っ張られすぎると良くないので程々にしておいてほしい。
あとのメインキャラは竜王とその弟子と将棋教室があるビルオーナーの和島(ヒロイン)ぐらいなんですけど、上記の3人と比べると多分出番は少なくなっていきそう。
まあ8話なので掘り下げとかもまだまだこれからですけどね。
ストーリー
バンオウはとにかくテンポよくストーリーが進んでいきます。
少しあっさりしすぎでは?と言う声もありますが、まだ8話なのでこれぐらいテンポよく進んでいって良いと個人的には思います。
ただ、将棋を指してる画が描いてあるだけで具体的にどう指してるかについては殆ど描かず試合が終わっていくのがちょっと残念ポイント。
あくまで将棋メインの作品なのでそこを描かないとボンヤリしちゃうんですよね。
ヒカルの碁ではそこもしっかり描きつつやってない人でも「何かすげえ」と思わせる説得力がありました。
今はまだ8話なので良いですが、これが長く続くと将棋がオマケの吸血鬼漫画になってしまいそうで不安。
プロ棋士の監修とかついてほしいです。
画力
最後に画力に関してですが、春夏冬画楽先生は今回が初連載なのに中々の画力で読みやすいです。
またキャラの描き分けが素晴らしくて、顔を見るだけでそのキャラの年齢・性格・体型などが分かるように描かれています。
ただ1個欠点があって、見開きコマが全然ありません。
「ここは見開きでドカンと見せた方が良いのにな」と思うところも小さいコマになってて勿体ない。
特にインパクト重視の1話ではそれが顕著でした。
連載していく中でそういう魅せ方も増えれば更に良くなるんじゃないかと思いました。
まとめ
完璧とは言いませんが、8話時点ではかなり期待できる作品です。
金曜日は怪獣8号があのザマでハイパーインフレーションももうすぐ完結という絶望的状況なので、バンオウが次の金曜日の看板になってくれると良いなと思ってます。
単行本の売上が爆死
単行本1巻の売上が爆死してました。
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