作品概要
原作は冨澤浩気先生、画は肥田野健太郎先生が担当しているジャンプの新連載で、この世の全ての情報を検索できる「すごいスマホ」を手に入れた天才主人公のQがそれを使って行方不明になった弟を探すというサスペンス物です。
冨澤浩気先生は今まで幾つか作品を描いていますが少年ジャンプで連載するのは初めて、肥田野健太郎先生はジガ-ZIGA-という打ち切りになったジャンプの作品の画を担当していました。
ネーミングセンス
すごいスマホというタイトルは如何にもなろう系っぽくて頭が悪そうなので連載前からまとめサイトで馬鹿にされてましたし、グーグルをもじって”グーググ”というのもダサいですが、これはおそらくわざとでしょう。
小難しいタイトルよりこっちの方が目を引きますし、シリアスな内容に対してダサい名前を付けることにより不気味さみたいな物を表現してるのかなと思いました。
ただ、主人公の本名が究であだ名がQなのは謎過ぎる。
読み方が一緒だから呼ぶ時は本名で呼んでるのと同じ。
文面上でしか区別できないあだ名なんて付けるか普通?
あと作中で特に説明も無くすごいスマホを”すマホ”と略してるのはただの誤植に見えたので、説明ぐらいはしといた方が良いんじゃないかと思いました。
後半2つのせいで「実は本当にネーミングセンスが無いだけなのでは?」と少し不安になりました。
サスペンス
タイトルだけ見るとすごいふざけた作品のようですが、内容はシリアスなサスペンスで天才主人公が突然この世に無いオーバースペックの物を手に入れるという点ではデスノートに似ています。(すマホの場合検索してくれるだけで最終的に行動を起こすのはQであるという違いがありますけど)
また、すごいスマホという割に意外と出来る事は限られているのでQが色々と工夫しないといけませんし、読者としてもルールが分かりやすくて良いんじゃないかと思いました。
ただ、こういうサスペンス物はバトル系やギャグ系と違い矛盾が許されないので設定を扱いきれずにグダグダになって自滅というリスクがあります。
まあグーググ・ポイントという物があってそれを獲得すると機能が解放されるような口ぶりだったので、後からテコ入れはいくらでも出来そうな感じでしたけど。
画力
第1話だから力が入ってるというのもあるでしょうけど、画力は高く線がハッキリしていて癖が無く非常に読みやすいです。
1話から画が完成されてるってのは原作と画を分けてる作品の強みですね。
キレイすぎて不気味さを感じない気もしましたが、それは実際にこれから不気味な展開になった時を見てみないと分からないでしょう。
総評
ふざけたタイトルでハードルが下がってた事もあり、思ってたよりは面白かったです。
しかし、同時に不安な要素もあり一瞬で打ち切られるような予感もする。
このネーミングセンスが狙ったものじゃなく本気だったらヤバいかもしれない。
何となくタイパクと同じ空気を感じるんですが、さすがに1話だけではまだ分からないので2話以降に期待。
打ち切り
わずか23話で全てをぶん投げた酷い打ち切り方をされてしまいました。
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