累計発行部数が少年ジャンプ+史上最速で400万部を突破し、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの怪獣8号。
ネクスト鬼滅(このワード嫌い)なんて言われるぐらい人気沸騰ですが、最近少年ジャンプ+のコメント欄やSNSなどで少しずつ批判が増えてきました。
その原因が何なのかについて語っていきます。
怪獣8号とは
松本直也先生の作品で、2020年7月3日から少年ジャンプ+で連載中。
連載開始してまだ1年ちょっとなのに、既に累計発行部数400万部という凄まじい数字を達成しています。
怪獣が存在する日本を舞台にしたストーリーで、32歳のおっさんである主人公のカフカが謎の怪獣に浸食され怪獣化してしまうものの、人々を守るため防衛隊に入隊して色々な騒動が巻き起こるという内容となっています。
主人公が32歳のおじさんという点がかなり特殊ではありますが、ストーリーや設定などは王道かつシンプル。
最終的にはカフカが怪獣を吹っ飛ばしてスカッとするような展開が多い漫画です。
私は1話から全部読んでいてそこそこ好きな作品ではありますが、「ここまで爆発的に人気が出るほどの作品かなあ?」と個人的には思ってました。
隔週掲載
連載当初は毎週金曜に更新されていたんですが、2021年7月から隔週掲載に変更となりました。
元々、数ページのイラストで終わる週が月に1回ぐらいあったので、ペーストしては月3回から2回になっただけ。
しかし、隔週の割に更新は20ページぐらいで更に最近は話のテンポも悪いので、「全然話が進まないなあ」と思うようになってしまいました。
単行本で読めばそうでも無いんでしょうけど、一応「週刊少年ジャンプ」なわけですし、勢いは非常に大事なので隔週掲載かつテンポが良くないというのはかなり問題になってきそう。
王道と平凡
上でも書いたように怪獣8号は王道展開が大きな魅力なわけですが、王道ってのは言い方を変えると平凡でありきたりなわけですよ。
そこに何の差があるかというと、ずばり面白いかどうか。
なので勢いがある内は「王道で面白い!」と言われますが、失速してくると「平凡な話なのが目立ってきちゃった」と手のひらを返される危険性があります。
また、主人公がおじさんである事や討伐対象である怪獣という点は他の作品と差別化出来る点だったのに、最近は怪獣に変身出来なくなって疑問を持つというザ・少年みたいなピンチに陥ってますし、怪獣である事をバラして防衛隊に馴染んじゃったのも作品の特徴を潰しちゃってるなと思いました。
序盤は怪獣に変身しなくても解体屋として働いてきた知識を活かして戦う展開をちょっとやってたので、あの路線はもうちょっと続けた方が良かったんじゃないだろうか。
そうすればカフカが長年働いてきたおじさんという特徴を活かせた気がするんですがね。
あとは、怪獣バレするのが早すぎたように思う。
正体を隠しつつ戦う展開を続けていれば他と差別化出来たのに、あっさりと正体をバラし受け入れられるのも一瞬だったので、ただの変身物になっちゃったという印象。
そして、その結果変身出来ないスランプに陥ってピンチというベタで穴だらけな展開になってしまっている。
そもそも実戦投入するなら事前に変身して他の隊員との訓練ぐらいやるもんじゃないのか?
怪獣が出てきてから目の前で変身してみて「出来ませんでしたー」って、ぶっつけ本番にも程がある。
適当に隊員を放り込んで暴れさせてるようにしか見えない防衛隊の杜撰さも以前は気にならなかったんですがね・・・
あと、隔週掲載になったせいでカフカが変身できずにボコられてるシーンが余計に長く感じて、爽快感が無いどころかむしろストレス。
43話では変身出来ないカフカをキコルが助けに来ましたが、これでもしキコルが9号にやられた姿を見てカフカ覚醒みたいな展開になったら、絶対カフカが少年の方が展開的にハマります。
というか、32歳のおっさんが計画性の無さで年下の女の子ピンチにして覚醒とか嫌ですよ。
そういう青臭いのは少年じゃないと痛々しい。
まとめ
隔週掲載は展開次第で印象は変えられますし、この先ずっと隔週というわけでも無いので別に良いんですが、早々に正体バラしたのは今後の展開に相当響くだろうと思います。
いっそ、何かしら問題起こして防衛隊に再度追われる展開にした方が盛り上がるかもしれない。
まだまだ勢いのある人気作ではありますが、近い将来”正体バラして隕石怪獣をぶっ飛ばすところがピークの作品だった”なんて言われないと良いんですがね。
コメント
うーん。失速というか初めからそういう作品なのでは?
少年向け王道特撮オマージュをおっさん主人公でやるっていう。
敵由来の力を信じすぎているのは気になるけど、初代ライダーとかもそんなもんだし……自分は青臭いおっさんいけるクチなんで気にはならないかな。
むしろ「細かい所が気になる人が増える」=「勢いが落ちてきた」って事なんでトンデモ/王道織り交ぜつつ、最後まで突っ走ってほしいです。
個人的には最近のジャンプの傾向的に編集に延ばされる事は少なそうなので15巻位で全てを書ききってほしいと思っております。